>> .進清十郎 視点。 <<
*蛙が鳴いたら帰ろう*
「清ちゃーん!せぇーいーちゃーん!」
玄関先から聞える少女の声
見る間でもなく少女は幼馴染の
である
進は窓から少女を見下ろすとキャンディを二つ
小さな手のひらに乗せて見えやすく背伸びをしている
そんな彼女がとても可愛らしくて今すぐにでも側に駈け寄りたかった
だが、流石にたった7歳の進にはそんなことは出来ず
ゆっくり階段を降りて玄関まで迎えに行く
「清ちゃん!遊びに行こう!」
はキャンディの逆の手にシャベルとバケツを持っていて
すでに行く気まんまん
そんな
を一人で行かせる訳も無く
進はバケツを持ち空いた手を少し緊張しながら握ってみた
すると
はニコニコ笑ったままその手を握り返してくれた
「
、何する」
「お城作ろ!おっきいの!」
「 わかった」
終止ニコニコする
無表情のまま黙々と砂の城を作り上げる進
完成した時は二人とも泥だらけ
先に手を洗ってきた
はいまだ一工夫をこなしている進に近付き
キャンディを口の中に放り込む
「美味しい?」
「ん...」
「おっきくなったね、お城」
「まだ...大きく出来るかもしれない」
「本当!?」
だが、やはり限度があり、度を過ぎてしまった砂の重さに
耐え切れず、城は崩れてしまった
「...すまん」
「なにが?良いよ、清ちゃんがんばってくれたもん!あ、蛙の声」
「ん?」
「蛙が鳴いたらかーえろ。ね?」
「! ああ」
「「蛙が鳴いたらかーえろ」」
幼き頃の小さな思い出であった
*目覚めて*
夕方頃だった
進は誰かに揺すり起こされた
「清ちゃん?おーい、清十郎〜起きないと上にダンベル置くぞ」
視界の中に入ったのは夢の中で遊んでいた
は野菜ジュースを二本持ってそこに座っている
「...部活はどうした」
「もうとっくに終って帰ってきたの」
「そうか。」
「はい、コレ」
「...」
進はもらったジュースを一口飲み込む
すると
が溜め息交じりに呟いた
「いいよね、アメフト部は今日お休みなんだって?イチロー君に聞いたよ」
「ああ...高見さんは結構渋ってたな」
「清ちゃんはいいの?」
「家でやれば問題など無い」
「あ〜、なるほど...」
すこし苦笑気味だったのは気のせいだろうか
「今日は..タイム切ったか?」
「あ!そうそう、前のタイム覚えてる?」
「5秒1」
「それがなんと今日は!4秒7!!0.4秒縮んだんです!!」
ポフポフ
「良くやった」
「えへへ」
軽く頭を撫ぜる進の手が
には心地良かった
「...目覚めて
の顔があると気分良い」
「え?なぁに」
「いや」
目覚めて彼女の顔が見れる事が
何より安心するから
*二度と*
部活帰り
すっかり暗くなってしまった校門に
一人の女子生徒
間違いなくあれは
俺は少し呆れつつ校門の前に立っている
のデコをかるく小突いた
「いてっ」
「なにをしている」
「清ちゃん待ってたっ」
「こんな時間までか」
「実際はさっきここに着いた」
「一端家に戻ったという事か」
「うむ」
は恐らく俺の真似をしたのだろう
小さく吹き出して笑っていた
「今日、清ちゃんの誕生日だよ?私の家でパーティしようと思って」
「?訳が...」
「2家族でパーティ!!」
そう叫ぶと
は俺の腕を掴んで一気に駆け出した
笑いが漏れる
自然とほころぶ
腕に感じる
の温もり
「
――...」
「え?なぁに!?聞えない キャハハハ」
「二度も言えるか ...」
「教えてよぉー ケチー」
「..どうとでも」
の家の前
は後ろの俺に振り返ると
プレゼント、用意できなかった
とバツの悪そうに舌を出していう
「...だからなんだ?」
「だからぁ...一つお願い聞こうかなって」
「......何でも良いのか?」
「うん」
「...さっき言った事だが..」
「ん?」
「聞いてくれるだけで良い。 俺は、
が好きなのかもしれない」
「清ちゃん///」
「うむ..///ではもうプレゼントは貰った」
これで本当に二度と言わないだろう
いや...二度も言えない
言える訳が無いんだ
顔が熱すぎる。
「うん..好き」
全身が火事だった。
完
=アトガキとかいちゃったりして=
7/12 10:55 完成
<br>
えー意味が分からなくても進夢ですねぇ〜
私の進はちょっと口が達者?
3ストーリーでいってみました
分けるのが面倒だったので、ひとつにぎゅぎゅっと
文句は受け付けませんよ!
あ、でも脱字や誤字なら受け付けますよ
多分 (笑)
もっと精進しなくちゃ
では おやすみなさい
=椿から皆様へ=
掲載が送れて申し訳ありません↓
誤字・脱字があった場合は、椿まで報告お願いします。
タグ打ち・掲載したのは椿なので・・・